導入事例
ワークフローシステムとIBM i(旧AS/400)のシームレス連携によるペーパーレス化と省力化
- RPGシステム開発・IBMi(旧AS/400)/保守支援運用(ワンストップサービス)
- システム連携サービス

J社
- 業界・業種
- :建設業
point
- 導入背景:アナログ業務からの脱却と内部統制への課題
- AGSビジネスコンピューターの支援内容:新旧技術の融合による最適化
- 支援後の変化:業務の可視化と劇的な効率化
- 今後目指すこと:持続可能なシステム運用と更なる進化
導入背景:アナログ業務からの脱却と内部統制への課題
建設業界は、多くの協力会社や現場とのやり取りが発生するため、伝統的に紙媒体での業務処理が根強く残っている分野の一つです。
今回ご紹介するお客さま(建設業)においても、基幹システムとして長年信頼性の高い「IBM i(旧AS/400)」を運用されていましたが、その入力プロセスにおいてアナログな手法がボトルネックとなっていました。
手作業による二重入力の負担とリスク
従来、現場や各部門からの申請業務は「紙伝票」が主流でした。承認・決裁が完了した紙の伝票は、最終的に管理部門へと回され、担当者がその内容を目視で確認しながら、手作業でIBM iへデータ登録を行っていました。
この運用には、以下の3つの大きな課題が潜んでいました。
業務効率の低下
紙伝票の起票、回覧、そしてシステムへの再入力という「二重の手間」が発生しており、担当者の作業時間を圧迫していました。
プロセスのブラックボックス化
紙での承認フローでは「今、誰のところで止まっているのか」が見えにくく、決裁の滞留や漏れが発生しても早期に発見することが困難でした。
内部統制上の課題
申請から承認、システム登録までの証跡管理や手続きの透明性を確保し、より強固な内部統制を確立する必要がありました。
お客さまはこれらの課題を解決するため、伝票運用を電子化・集約してペーパーレス化を図り、コスト削減を実現すると同時に、業務フローを可視化・スピードアップさせることを目指されました。
AGSビジネスコンピューターの支援内容:新旧技術の融合による最適化

AGSビジネスコンピューターが提供する「システム連携・RPGシステム開発・IBMi保守支援」サービスでは、単なるパッケージ導入にとどまらず、お客さまの既存資産を最大限に活かした「柔軟な連携開発」を行いました。
ワークフローシステムとIBM iの自動連携
解決策として、Webベースのワークフローシステム(楽々ワークフロー)を導入し、そこで承認されたデータが自動的にIBM iへ連携される仕組みを構築しました 。
従来の「紙伝票→手入力」というプロセスを完全に廃止し、Web申請から基幹システム登録までをデジタルデータで一気通貫させました。
JavaとRPGのハイブリッド開発による品質と効率の両立
本プロジェクトの技術的な要諦は、オープン系のWebシステムと、レガシーな基幹システム(IBM i)をどのように接続するかという点にありました。
当社では以下の技術アプローチを採用しました。
Javaプログラムによる柔軟な連携
「楽々ワークフロー」と「IBM i」の間をつなぐブリッジとして、Javaプログラムを活用したことにより、異なるプラットフォーム間でも柔軟かつ堅牢なデータ連携を実現しています。
既存RPG資産の有効活用
IBM i側の連携プログラム開発においては、ゼロから作り直すのではなく、お客さまが長年蓄積してこられた既存のRPGプログラム資産(ロジック)を解析し、再利用・活用しました。
新規開発工数を大幅に削減すると同時に、長年の運用で培われた業務ロジックの品質を維持したまま、新システムへ移行することに成功しました。
JavaScriptによる操作性の向上
Web画面(フロントエンド)の開発においては、ワークフローシステムの標準機能だけでは実現できない細かな操作性や入力制御をお客さまが要望されていました。
これに対し、JavaScriptを活用した画面カスタマイズを行うことで、現場ユーザーが迷わず直感的に操作できるUIを実現しました。
このように、新しい技術(Web/Java/JavaScript)と既存の信頼ある技術(RPG/IBM i)を適材適所で組み合わせる技術力が、当社の強みです。
支援後の変化:業務の可視化と劇的な効率化

新システムの稼働後、お客さまの業務現場では、定量的・定性的な両面で大きな変化が生まれています。
作業工数の大幅な削減
最大の成果は、管理部門における入力業務の激減です。これまで紙伝票を見ながら手作業でIBM iに入力していた作業が、ワークフローシステムからの自動連携に切り替わったことで不要となりました。
担当者は単純入力作業から解放され、より付加価値の高い業務に時間を割くことが可能となり、作業効率の負担軽減が実現しました。
業務スピードの向上と滞留の解消
申請状況がWeb上でリアルタイムに「見える化」された効果は絶大でした。「申請がどこで止まっているか」が一目瞭然となったため、決裁漏れなどの状況を即座に把握できるようになりました。
以前のように伝票を探し回ったり、承認状況を電話で確認したりする必要がなくなり、申請から完了までのリードタイムが短縮され、業務全体がスムーズに流れるようになりました。
ペーパーレス化によるコスト削減と統制強化
紙伝票の廃止により、用紙代や保管スペースなどの物理的なコストが削減されただけでなく、承認履歴がデジタルデータとして確実に残るようになったことで、当初の目的であった内部統制の強化も達成されました。
今後目指すこと:持続可能なシステム運用と更なる進化

今回のプロジェクトでは、単にシステムを入れ替えるだけでなく、お客さまの業務資産(RPG)を守りながら最新のWeb技術と融合させることに成功しました。
しかし、システムは構築して終わりではありません。AGSビジネスコンピューターは、今後も以下の点に注力し、お客さまのビジネスを支え続けます。
柔軟性と拡張性の維持
Javaプログラムによる連携基盤を構築したことで、今後の業務変更やシステム拡張に対しても柔軟に対応できる環境が整いました。ビジネス環境の変化に合わせて、ワークフローの変更や新たな連携要件が発生した場合でも、迅速に対応できる体制を維持します。
ユーザー体験(UX)の継続的な改善
JavaScriptを活用した画面操作の向上事例のように、標準機能の枠にとらわれず、現場のユーザーが本当に使いやすいシステムを追求し続けます。
レガシー資産の継承とモダナイゼーション
IBM i上のRPG資産は、企業の業務ノウハウの塊です。当社はこれからも、これら貴重な資産を活用しながら開発工数を抑え、高品質なシステム改修・保守を提供し続けることで、お客さまのIT投資対効果を最大化させるパートナーでありたいと考えています。
AGSビジネスコンピューターは、IBM iの深い知見とオープン系技術のノウハウを併せ持つ強みを活かし、建設業をはじめとする様々なお客さまのDX推進と業務効率化を強力に支援してまいります。
